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沖ノ島について

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千葉県館山市の沖ノ島について

沖ノ島(沖ノ島公園)は、南房総館山湾の南側に位置する高さ12.8m、面積約4.6ha周囲約1kmの陸続きの小島(陸繋島)です。

南房総国定公園内のこの島は約8000年前の縄文海中遺跡や世界的に注目されている北限域のサンゴを育む貴重な自然が残る無人島なのです。

沖ノ島をぐるっと探検してみましょう。
今まで知らなかった、気づかなかった自然の営みや、綺麗な貝殻との出会いはきっと新しい海辺の楽しみを発見させてくれるでしょう。

豊かな生態の育む海の生き物や、海から繋がる森、打ちあがるたくさんの貝殻・・・・・・
館山沖ノ島は、自然や歴史から感じたり、学んだり、楽しむことが出来る素晴らしいフィールドです。

沖ノ島は陸続きの島(陸繋島)

■沖ノ島・不思議メモ①
何故沖ノ島は、陸続きになったのでしょうか?

それは、そんな昔の話ではありません。
明治の頃は、館山の沖ノ島と、その手前の鷹ノ島は、それぞれ海を隔てた島でした。現在は、鷹ノ島は、陸地に取り込まれ、沖ノ島は、陸地と繋がった島になっています。
まず、房総半島は、有史以来「隆起」を続けている地域と言われています。地層から海底1000m以深に生息する貝の化石(シロウリガイ)が出てくる場所もあります。(少なくとも1000mは隆起?)

沖ノ島が、陸続きなった理由の一つは、その「隆起」です。隆起の原因は、主に地殻変動「地震」です。
最近房総半島を直接襲った大きな地震は、関東大震災を引き起こした1923年(大正12年)の地震です。そのときの隆起は、2m近くであったと言われています。
その後、館山海軍航空隊の基地(現在の海上自衛隊基地)が埋め立てられ、鷹ノ島はその一部となりました。沖ノ島も陸地と近くなり、浅くなった海に砂が集まるようになりました。そして、昭和の時代を迎え陸地と繋がっていったのです。
※隆起とは、地殻変動などで地面が海面より高度を増すことです。

多様な海岸と生き物


沖ノ島の海岸にはたくさんの表情があります。

白い砂浜では、様々な色と形の貝殻を見つけることができます。特に陶磁器のようなつややかさと光沢をもつタカラガイは南房総で約50種類いるといわれています。

また、ごつごつとした岩場では、そこで暮らす小さな貝やイソギンチャク、フジツボ、カイメンが生きていますし、岩場のちいさな潮だまり(タイドプール)の中には小魚の群れが泳いでいます。
さらに、大小の石が波に洗われている岩浜の波打ち際では、その石をすこし持ち上げてみると巻貝やヤドカリ、イソガニ、ウミウシ、エビなどがすぐに見つけられます。

■沖ノ島 不思議メモ②
タカラガイ

タカラガイは、日本には88種類生息していることが知られています。主に暖かい海域に多く生息しています。日本でも南にいくほど分布が多くなっているのです。房総半島は黒潮(暖流)の影響が強く、前述のとおり、約50種類のタカラガイの打ち上げが確認されています。タカラガイの収集は、ビーチコーミングをする方たちの間でも人気です。中にはなかなか見つからない珍しい種類(レアーな貝)もあるからです。

珍しいタカラガイの一例 キムスメダカラ クロハラダカラ アジロダカラなど。

 キムスメダカラ クロハラダカラ

クロハラダカラ アジロダカラ アジロダカラ

タカラガイの種類のキイロダカラは、今から3000年前の貨幣(お金)として使われた貝と言われ、漢字の「貝」と言う字の元になったとも言われています。だから、お金に関係する漢字には「貝」を使った字が多いのです。(財・貨・買・貯・貸・質・賃などなど)
暖かい海の海岸に打ちあがるタカラガイ、海に行って見つけてみよう。
※ビーチコーミングとは、海岸に打ち上げられた漂流物を観察したり、拾い集めて、楽しみ
ながら、海岸を散歩すること。

沖ノ島遺跡


沖ノ島には、縄文時代の遺跡があります。

【沖ノ島遺跡】です。

それは、昔最後の氷河期が終わった頃・・・・今から8000年~10000年前のお話です。

その頃の人たちの生活も海の恵みで支えられていました。

沖ノ島に住んでいた縄文人は「イルカ」を獲って暮らしていました。昔はイルカがたくさんいたのでしょうね。

イルカの化石とともに、石包丁として使われる黒曜石も発見されています。

■沖ノ島・不思議メモ③

イルカの耳の骨


南房総・館山周辺の海岸でビーチコーミングをしていると、時々発見される。いわゆる「お宝」です。もちろん沖ノ島でも見つかります。「イルカの耳の骨」は、硬い骨で、化石になっているものも見つかります。ビーコーミングを楽しむ方々には、人気の打ち上げ物です。どうして、沖ノ島や館山の海岸で見つかるのかはよく解っていませんが、縄文時代の遺跡も関係しているのかもしれません。
南房総・館山の海からの贈り物「イルカの耳の骨」を探してみましょう。海岸を歩けば、出会えるチャンスは、誰にでもあるのです。

サンゴと魚たち

沖ノ島のサンゴとソラスズメダイ
海の中には東京湾とは思えない世界が広がっています。

日本の南岸を流れる暖流【黒潮】の影響を受ける沖ノ島には、南の島で見られるような生物を観察することができます。

たとえば、浅い海をすこし探せばキクメイシ、ニホンアワサンゴ、エダミドリイシ、イボサンゴ、トゲイボサンゴなど、日本における北限域のサンゴを発見できるでしょう。

さらに夏には真っ青なソラスズメダイやツノダシ、クマノミ、オヤビッチャ、カゴカキダイなどの温かい海に棲む魚たちを見ることができます。

■沖ノ島 不思議メモ④

沖ノ島のサンゴ

南房総・館山エリアの海域は、黒潮(暖流)の影響を受け北限域のサンゴが生息しているのは、前述の通りですが、沖ノ島のサンゴは、同じ館山の海域と比べ、浅いところに生息しているようです。何故なのでしょう。

ミツボシクロスズメダイ ミドリイシの仲間

理由ははっきり解りません。あくまでも予想ですが、沖ノ島が人の影響の少ないところに位置していることが一つの理由かもしれません。(沖ノ島の周りには住宅地もなく、川や生活廃水の流れ込みは少ないのです。)

 イバラカンザシとサンゴ
沖ノ島では、通常スノーケリング(シュノーケル)(水面からの観察)により、サンゴを確認することが出来ます。(雨の後など濁りがはいることもあります)

 スノーケリング(シュノーケル)・シュノーケリング
沖ノ島は、スノーケリング(シュノーケル)でサンゴが観察できる「守るべき貴重なフィールド」です。

地層

沖ノ島は、もともとは、海底であった昔の地層が、長い時間をかけて隆起し、今は、陸地になりました。


沖ノ島では、その時間の流れを感じさせる。地層を目の当たりすることが出来ます。そこからは、昔海底だったときの痕跡である、「化石」(主に貝など)を見つけることができる地層もあります。

■沖ノ島 不思議メモ⑤
洞穴(洞窟)

沖ノ島には、洞穴(洞窟)が結構あります。自然に出来た洞穴ではありません。
それは、縄文人が…。いや、違います。
沖ノ島の洞穴は、誰が掘ったのでしょう?
それは、昭和のはじめ、日本が戦争をしていた頃の遺構なのです。当時、南房総館山は、東京湾の入り口に位置する為、軍事的に重要な場所だったのです。沖ノ島も見張りの場所として使われていたようです。そのとき洞穴が掘られたのです。
その洞穴も戦争遺跡と言うことが出来ます。(入れない洞穴がほとんどですので注意が必要です)

沖ノ島 洞窟 沖ノ島 洞窟

■沖ノ島 不思議メモ⑥

沼サンゴ

南房総・館山エリアでは、6000年前の地層から、サンゴの化石が出てきます。6000年前?そう、縄文時代です。沖ノ島遺跡より新しい?その時代に何があったか?

沼サンゴ化石

「縄文海進」と言う出来事です。縄文海進とは、今から19000年前に始まった寒冷な氷期の後の温暖化による海水面の上昇です。6000年前がピークだったそうです。その頃は今より海水面が2~3m高かったのです。今よりも更に温暖だった南房総には、約100種類ものサンゴが生息し、サンゴ礁が形成されました。現在は、海水面の低下と更に数々の隆起を経て、標高約20mのところからサンゴの化石が見つかっています。館山市沼から出土したサンゴ化石を中心に、その実態が研修された為、その時代のサンゴ化石が「沼サンゴ」または、その地層が「沼サンゴ層」と呼ばれています。

自然の森

砂浜から続く森
砂浜から少し中へ入るだけでうっそうと草木が生い茂る自然の森があります。

枝葉が空を覆うように伸びているため、昼でも薄暗く感じるほどです。

タブノキや、シロダモ、マサキ、ヤブニッケイ、ウラシマソウ、フウトウカズラなどの暖温帯の植物を、海浜植物も含め約240種類確認し、観察することができます。

中でも、沖ノ島の守り神「宇賀明神」のご神木になっている推定樹齢300年の巨木であるタブノキは高さが18mもあり、必見に値します。
沖ノ島のタブノキ

■沖ノ島 不思議メモ⑦

宇賀明神

宇賀明神は嘉保3年~康和元年(1096年~1099年)に掛けて安房國司として赴任した「源親元(みなもとのちかもと)」が安房國の発展を願い、嘉保3年(1096年)、倉稲塊命(うかのみたまのみこと)を歓請し、鷹ノ島の弁財天と共に建立したとされています。倉稲塊命は五穀を司る神として平安時代以降、絶えること無く人々の厚い信仰を受けてきた、あらゆる産業の神と言われています。

説によると「宇賀」は「なが」とおなじとされ、「なが」とは「蛇」のことであり「宇賀」は「白い蛇」とも言われているそうです。

■沖ノ島 不思議メモ⑧
沖ノ島の海浜植物

ダンドク
沖ノ島は、岩場も砂地もある変化に富んだ地形です。そこには、南房総の海浜植物の多くが見つかります。さらに、種類によっては沖ノ島が数少ない分布エリアである海岸植物も見つけることが出来ます。
たとえば、マメ科の植物のハマナタマメや、カンナ科のダンドクなどは、房総でも沖ノ島が数少ない分布エリアと言われています。
そのほかにも数多くの海浜植物が四季折々に見られます。探してみましょう。

■沖ノ島 不思議メモ⑨
沖ノ島にいる不思議な虫

オオキンカメムシ
沖ノ島には、海辺でありながら森があります。夏は、小さい島の中の森の中もセミたちの声が響いています。蝶の仲間やクワガタ類なども見かけることがあります。暖かい季節にはたくさんの昆虫を見ることが出来ます。冬、多くの虫たちは、姿が見えなくなります。ところが、暖かい場所の常緑樹(ヤブツバキ、シロダモなど)の裏側に… じっとしている虫がいます。オオキンカメムシです。このカメムシは、南方系の虫で、成虫で冬を越す仲間です。越冬の北限が房総半島南部と言われています。冬の沖ノ島で探して見ましょう。

まだまだ、沖ノ島にはたくさんの不思議や発見があります。実際に、見たり、聞いたり、触ったり、時には、嗅いだり、味わったり…五感で楽しみながら沖ノ島を回ってみましょう。

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